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2008年01月 アーカイブ

2008年01月04日

与信管理/主要な勘定科目における注意点【第五回】(棚卸資産)

 あけましておめでとうございます。本年も、皆様のお役に立つ内容としてまいりますので、引き続きご愛顧の程、宜しくお願い申し上げます。本年最初の知恵袋ブログは、「棚卸資産」についてお話します。

 「棚卸資産」は、売上債権と共に粉飾決算に最も多く用いられており、特に注意する科目です。下記のチェックポイントに該当する場合は、長期在庫・不良在庫・架空在庫等の疑いがありますので、内容をよく確認して下さい。

1. 売上高と棚卸資産の伸び率
 売上高の伸び率以上に棚卸資産が増えている場合、特に売上が減少しているにも拘らず棚卸資産が増えている場合は注意して下さい。

2. 棚卸資産回転期間のチェック
 【売上債権回転期間の出し方】
 棚卸資産回転期間 = 棚卸資産 ÷ 売上原価 × 365日

  1. 業種によって、標準の棚卸資産回転期間は異なりますが、業界標準と比較し長い場合には注意が必要です。
  2. 棚卸資産回転期間が長期化傾向にある場合、また、前期と比較して大幅に長くなっている場合も注意が必要です。

 期末近くに大口の仕入がなされた場合、相場が急騰している場合等の要因で回転期間が延びたことも考えられますので、飽くまでも一つのアプローチとして認識し、異常な状況が確認できた場合は、取引先に確認することが大事です。

 なお、棚卸資産に関しては、可能な限り、取引先の工場・倉庫等で現物のチェックも行って下さい。長期在庫(得てして、倉庫の奥に埃をかぶっておいてあるケースが多いものです)や不良在庫があった場合は、要注意です。また、端切れ等製品として使えない在庫が製品在庫として計上してある場合がありますので、注意して下さい。

 与信管理/主要な勘定科目における注意点、次回は「キャッシュ コンバージョン(Cash Conversion)」についてお話します。

2008年01月21日

与信管理/主要な勘定科目における注意点【第六回】(Cash Conversion)

1. キャッシュ コンバージョン(Cash Conversion)
 売上債権回転期間と棚卸資産回転期間を合計したものを「キャッシュ コンバージョン(Cash Conversion)」といいますが、企業が原材料(あるいは製品)を仕入れてから、売上代金を回収する迄の期間を示します。、この期間が短い程、運転資金の滞留期間が短く望ましいと言えますので、長期化傾向にある場合、不良債権や不良棚卸資産が内包している可能性があります。注意してください。

2. キャッシュ コンバージョン サイクル(Cash Conversion Cycle)
 売上債権回転期間と棚卸資産回転期間を合計したものから、仕入債務回転期間を差し引いたものを「キャッシュ コンバージョン サイクル(Cash Conversion Cycle)」といいます。通常の会社では、最初に資金が出て、後から資金が入る仕組みとなっており、合計期間はプラスとなります。このプラスの期間が長ければ長いほど、運転資金が多く必要となってきます。
 小売業では棚卸資産が少ないため、この指標は良くなります(マイナス方向)が、製造業では棚卸資産が多く存在するため、悪く(プラス方向)なるのが一般的です。夫々の期間に必要な運用資金と調達資金を計算すると、凡その営業上必要な運転資金が算出されます。
 業界標準と比較して長期化傾向にある場合、不良債権や不良棚卸資産が内包している可能性がありますので注意して下さい。

※キャッシュ コンバージョン算出に必要な財務指標
・ 売上債権回転期間 = (売掛金 + 受取手形 + 裏書譲渡手形 + 割引手形) ÷ 売上高 ×365日
・ 棚卸資産回転期間 = 棚卸資産 ÷ 売上原価 × 365日
・ 仕入債務回転期間 = (買掛金 + 支払手形 + 裏書譲渡手形) ÷ 売上原価 × 365日

 与信管理/主要な勘定科目における注意点、次回は「販売用不動産」「建設仮勘定」「その他流動資産」についてお話します。

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