取引上発生する売掛金・受取手形(割引手形、裏書譲渡手形)等を総称して「売上債権」といいます。これらは在庫と共に粉飾決算に最も多く用いられる科目ですので、注意して見て下さい。注意すべきポイントを下記しますので、時系列及び他の勘定科目に比較して異常値がないかどうか分析して下さい。
1. 売上高と売上債権の関係
売上高の伸び率以上に売上債権が増えている場合、特に売上が減少しているにも拘らず売上債権が増えている場合は注意して下さい。不良債権や融通手形が内包している恐れがあります。
2. 売上債権回転期間のチェック
【売上債権回転期間の出し方】
売上債権回転期間 = 売上債権 ÷ 売上高 × 365日
*売上債権 = 売掛金 + 受取手形 + 裏書譲渡手形 + 割引手形
- 業種によって、標準の売上債権回転期間は異なりますが、業界標準と比較し長い場合、また、前期と比べ長くなっている場合には注意が必要です。
- 売上債権回転期間全体が長期化傾向にある場合でも、売掛金の回転期間が短期化している場合があります。このような場合、手形勘定のうち、受取手形・裏書譲渡手形の金額が相対的に増えているのであれば、不渡手形(不良債権)・融通手形の可能性もあるので、資金繰り状況と合わせて分析することが必要です。
与信管理/主要な勘定科目における注意点、次回は「割引手形」と「裏書譲渡手形(廻し手形)」についてお話します。