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第7回 担保について

◇第7回 担保について◇

第7回は保全策として担保についてお話します。

■1.現金・預金担保、物的担保

担保の種類は色々ありますが、取得する際には、取得後に担保価値に変動が少なく、担保を処分する時にも処分しやすい担保の取得を心がけるべきです。
また担保の価値を算定する際には、相手先が実際に倒産した場合に、本当に担保として処分ができるのか、また、処分が実行できたとしても最大でいくらまで価値が下がるのかを考えて、予め相当な掛け目を付して「担保価値」を算定しておく方が得策です。

  1. 現金・預金担保:
    「担保」の中でも一番確実なのは、「現金」を担保に取ること、即ち、「保証金担保」あるいは「銀行預金担保(質権)」です。銀行からの保証もほぼ「現金担保」に近い確実なものです。こうした担保は、実際に取得することはなかなか難しいですが、取得後に担保の価値がぶれませんし(担保として十分にあてにできますし)、担保の処分も容易です。

  2. 物的担保:
    1. 物的担保取得時の注意点
      物的担保として代表的なものが「不動産担保(根抵当権設定)」と「有価証券担保(株式譲渡担保)」です。
      他の担保も同様ですが、物的担保を取る時は、その実行性と担保価値に注意しましょう。不動産あるいは株式を担保として取っても、まず実行性があるか(万が一の際に実際に売って資金化できるかどうか)が問題です。
    2. 物的担保の価値について
      また、その「担保価値」も問題になります。
      不動産を「競売」で売却する場合は「キズモノ」的な扱いで市場価格より、相当低い価格になってしまうことがままあります。また、任意売却にしたとしても足下をみられて思った以上に低い価格でしか売れないこともよくあります。
      いずれにしても「不動産担保」を取った場合は、その物件がどういう状態かをちゃんと自分の目で確かめておきましょう。現地に行ってみたら、取った担保が崖だったということもあります。
      「株式」についても、上場株式であれば処分の実行は比較的簡単(証券会社を通じて売ればよい)ではありますが、幾らで売れるかは分かりません。

  3. その他物的担保について
    その他の物的担保として、「売掛金(債権)」や「商品」(「集合物担保」)、更には「ゴルフ会員権」を担保(譲渡担保)にとる場合もありますが、こうした担保については実際に担保に取る上で色々と法的・事務的に複雑です。止むを得ずこうした担保を取る場合には、司法書士・弁護士等の専門家に相談しながら取付けた方が無難です。

■2.人的担保

  1. 「人的担保」とは
    「人的担保」とは、相手先の社長等から取る「連帯保証」です。保証は、単なる紙の約束ですので、担保物が特定されていない分、実際に処分する際の実行性の面で「物的担保」には劣ります。出来れば、紙の「保証」ではなく、個人から「物的担保」を取れないか(「物の保証」なので「物上保証」といいます)検討・交渉することが先決です。

  2. 保証を取る時の注意事項
    保証を取る際に注意するべきことは、保証がいわゆる「包括根保証」の場合です。
    「包括根保証」とは、「金額の定めなく、保証債務の範囲も包括的で、期限もない(自動更改で自動延長されるケース等)」保証をいいます。
    本年4月の法改正により、「貸金等の保証(個人保証に限定)」の場合は、このような「包括根保証」に対して一定の制限が付されることになりました。
    詳細は省きますが、結論だけ申しますと、今後、個人保証を取り付ける場合は、「包括根保証」の形をとらず、「保証極度額(上限枠)を定める」「期限に自動更改という形は取らず保証期間を限定する(最大5年程度)」といったように、ある程度限定的な保証とすることが求められます。

  3. 保証の実行
    保証の実行(保証契約に基づく保証人への支払いの請求)は、保証人に支払いを請求してすぐに応じてくれれば何の問題も起きませんが、個人の財産に多大な影響を与えることですので、通常は相当な抵抗にあうことを覚悟するべきです。
    実際に「お金」として手に入れるまでには、「保証履行請求訴訟」をして、勝訴判決(「債務名義」といいます)を取って、保証人の資産を差押えて、その資産を処分して・・・、といったようにかなり大変です。
    特に、裁判手続で勝訴判決まで取ったのに、支払いにあてる肝心の資産がないといったケースでは、苦労ばかりで結局は何の意味もありませんので、いざという時に押さえられるように、常日頃から保証人の「資産状況」には目を光らせ、保証の実行性を確認しましょう。但し、どんなに目を光らせていても、万一の時は、資産の「名義替え」「譲渡」がなされてしまうこともよくあります。
    やはり、最初から「物的担保」として押えられるものなら押えておきたいものです。

次回は、担保以外の保全策についてお話します。

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2007年06月25日 03:52に投稿されたエントリーのページです。

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